建物

210526 考える壁

「安藤 忠雄」氏設計の東京大学 福武ホールの「考える壁」です。長さ100mの自立した壁が、前を行き交う多くの学生たちの喧騒から、静かな空間を確保しています。壁1枚でこれほど性格の違う空間を作り出させることが可能なことを教えてくれます。

また丁度人の目線を少しずらしたスリットが開けられています。(ちょっとのぞき込むような姿勢を取らないと中を見ることが出来ません)コンクリートの壁の重たさをこのスリットが解消してくれています。実際構造的には非常に難しい(コンクリートの自重をキャンチレバー的に支えなければならない)と思うのですが、一切そんなことは感じさせません。それほど潔い、意志を持った壁だと思います。この壁の意味は中々図面では判らないかもしれません。クライアントに理解してもらうのは大変かもしれません。(安藤氏だからこそかもしれません。)「ここにこんなお金を掛けてどうすんねん。」といわれてしまいそうです。安藤氏に「あっぱれ!」です。

東京大学 福武ホールの「考える壁」

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