建物

200401 ディテール

「こどもの本の森」の笠木のディテールです。最初の出だしの頃のコンクリートの打ち放しは、水処理の不手際もあって、どうしても雨垂れの汚れが目立ってしまう事も多く、一般の方に嫌われていました。(これからどうするのと言われたこともあります。)
打ち放しの質感を優先するため、邪魔な樋は出来るだけなくしたくなってしまいます。そしてコンクリートは打ち直しが利かない性質なので、最初から水の流れをきちんと納めておかないと、結果として汚いコンクリートになってしまいます。
最近はフッ素樹脂などの撥水性能を持った塗装が普及し、ずいぶん汚れの問題は解決してきています。しかし基本的には水をきちんと処理をするということは忘れてはいけません。
この建物の笠木は曲面で、雨を壁に伝わらせたくないという設計者の思いが伝わってきます。(その分コーキングが非常に大きくなっていますが)この細かい部分の積み重ねが建物の表情を和らげているのでしょうか。

こどもの本の森の笠木のディテール

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